ある男性が言っていた。
彼女のことが許せないという。

1,彼女が仕事の邪魔をしたのを許せない。
こっちは必死に会社のため、社会のため、お客さんのため、会社の上司や部下や同僚のため、社会貢献のため、しいては彼女を将来幸せにするために、休みを返上して睡眠時間を削って必死に働いているのに、彼女は高々恋愛のため、(高々とは、この場合の男性の考えは、またどうせ、所詮つまらないもの、価値のないものを意味するもの)ために、オレの仕事を邪魔した。

連絡病「連絡頂戴・頂戴・頂戴、ねえ、お願いだから連絡頂戴」
会いたい病「あなたに会いたい、会いたい、会いたい、ねえ、いつ会えるの?」
彼女の連絡病と会いたい病に悩まされて、オレは仕事が出来なくなった。男の命である仕事を邪魔されて、オレは精神的に参ってしまった。仕事の邪魔をした彼女をオレは許せない。


2,彼女が浮気したのを許せない。
自分が忙しいときに彼女は他の男と遊んでいた。こっちは彼女との将来のために必死に頑張ってきたのに、彼女は他の男と浮気をしていた。こともあろうことに、浮気した彼女が自分と寄りを戻したいという。どういう神経をしているんだ、この女は!、裏切った彼女と寄りなど戻さるわけないだろう。

その男性に対する私の答えは、
「許しなさい」である。
人間とは弱い生き物、だから許しなさい。
これが私の答えとなる。

人間とは過ちを犯す生き物。
許せないといって、相手を責めたたえても、自分に良いことは何も起きません。恨んでいる間は、一生恨んでいる相手に支配されます。愛憎劇をこのまま許せないと繰り返しては、自分に何も良いことは起こりません。ただただ悪魔に支配されるだけです。許すことで、悪魔から解放され、相手を慈しむことができるのです。人間とは過ちを犯して相手に同情されて許されるために存在しているのではないでしょうか?とくに男と女では、その傾向が強い。愛の裏返しで、相手を裏切る。相手に解って欲しくてわざと相手が嫌がることをする。嘘をついて相手を騙す。いけないと解っていながら、反対のことをするのが人間なのです。彼女が浮気したのは、あなたを愛したがゆえの愛の裏返し、と解れば許すこともできるでしょう。

こうなったのもあなたのせい。
あなたは彼女に罪ばかりをかぶせるが、あなたも罪を犯している。
「放置は最大の犯罪」という犯罪をあなたが認めていないだけ。

あなたが放置したから、彼女は連絡病、会いたい病となった。さらにあなたがそれを無視するものだから、彼女は将来を案じて不安になり、次の手を打って浮気をしただけ。そして後悔した。後悔してあなたとの愛に目覚めた。他を見て、自分にはこの人としかいないと目覚めた。なんと都合のいい女心かもしれないが、これが本物の愛の場合もある。本物の愛は裏切った後に真実が見えることもある。狂って狼狽している彼女の姿、その彼女の行為を許してあげなさい。

でも、彼は許せないという。
それが出来たら苦労しないという。

私は彼の20年先を言うだけいった。
・・・・・・。
あとは、彼が成長して私が言った言葉を理解するしかない。

それで、その男性は鑑定を終わって出て行った。
年齢の差から来る理解力の欠如。
なんともいえない後味の悪さが残った。
だが私は言うだけはいった。
彼の将来のために。



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コメント

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かなりドキッとした記事でした

先生、今回の記事、男性からの鑑定依頼の末の記事ですよね、珍しい。

男性が恋愛の鑑定を受ける事を考えれば、表向きはさておき、彼も彼女に愛情があるからこそ鑑定を受け、許せないと発言したのかも知れませんね。

あるいは自分の正統性を誰かに聴いて欲しくなったのかも知れませんね。

そこは対面された先生にしか分からない所ですが。

先生の愛情溢れる見解に涙しました。
女性の立場に立って考えて下さって、ここまでの男はいないよー!と胸を張りたいような気持ちでした。

今回のケース、女性・男性立場が違ったら、許せる女性はどれ程いるのかな❔とも考えました。
やはり許せない女性も多数でしょう。

ただ、考える一番のポイントは、
「人は誰しも弱く、間違いを犯すものだ。」
と言う点だと考えます。

許す為には沢山の葛藤を乗り越えなければならないですが、恨む世界に救いはありません。
過去一度愛したなら、形は変わっても生涯愛してみてはどうか?と言う事を提案するのは甘いのかしら?
関係性の違いを憂う事にどれ程の価値があるのかな?と思います。
愛しいものは愛しい、で良くはないですか?
自分にも、相手にも足りない所は多い。

エジソンのように、アインシュタインのように、研究者の目で眺めると恨む事も起こらないのではないでしょうか?






No title

残念ながら私にはこの男性は今の時点ではパートナーを持つ資格はないな、と思います。
相手を思いやる気持ちがないからです。
その男性が大事にしている仕事ですが
パートナーや育児と並行していける男性もいますし
女性でも仕事を一生懸命しています。
沖川先生のブログは大変参考になりますが
女性も恋愛以外の仕事など両立させるべきことがあることが
男性陣に伝わらないのが残念です。

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