ホーム > 恋愛・結婚・復縁  > 26,療養中。前を向きたいのに苦しい…そんなときの心の持ち方。(みぃたろさん)
療養中。病気や怪我、あるいは精神的病で療養中の人に言える言葉は、「元気か」である。「元気か」は私が師事する中村天風の言葉。天風先生は、病で苦しむ人にいつもその言葉を使っている。「元気か」と。

「心を積極的に」の大家である中村天風は、健常者でも健常者でもない人でも、心を積極的に保つように伝えている。病は気から。気を元気にするために「元気か」と言っている。天風先生は、健常者でも健常者でもない人でも平等に扱う。下手な同情や慰めはしない。同情や慰めは気を弱気にさせる。気が弱くなれば病は治らない。だから気を強くするために「元気か」と言っている。

「元気か」という言い方になんと薄情の人だと感じる人もいるだろう。この人は何なの?こちらが病で苦しんでいるのに同情もしないで「元気か」とはっぱをかける。なんとデリカシーのない人。「元気か」と言われるたびに私がどれだけ苦しんでいるのかわかるの?健康な人には分らないよ、私の苦しみは。

元気かと言う言葉に薄情を感じる。とくに女性はそうかもしれない。
女性は守られて慰められて優しくされることを期待するからだ。小さい頃から女の子ということで大事に保護されて大事に育てられてきた。そして常に親や教師には女の子のらしくしなさいと教えられてきた。しとやかで控えめでおとなしく、誰にでも愛される子になりなさい。決して生意気にならないように。女の子は女の子らしくしなさい。男の子みたいに強くならなくていい。戦わなくてもいい。自立もしなくてもいい。家事と子育ての技術を身につけ、強くて逞しい男性に愛されるようにしなさい。生意気で強くなると男の人に愛されないよ。嫁にもいけないよ。だから、女の子は女の子らしくしなさいと。

幼少の頃の女性は女の子らしくしなさいという大人の考えや社会の感覚が、やがて女性に依存心を植え付けた。女性は頼れる男性に依存して保護されるものと信じて育ってきた。そうやって育ってきた女性には中村天風の「元気か」という言い方には抵抗を感じ、なんて薄情な人だと反発するだろう。その言葉を私は求めていない。私が求めているのは私のことを心から心配している温かい言葉。「元気か」という言葉に傷ついた女性は下手な慰めや同情を求める。嘘でもいいから優しくして、と甘える。甘えは一時期にはいいが、長期的には良くない。長期的には「元気か」と反発の言葉の方が良い。気は甘えると弱気になり、反発すると強くなる。甘えて病を延長するより、元気を出せと反発して早く治した方がいい。病は気から。心を積極的にすれば病のことは忘れる。忘れれば病は治る。これが天風の教え。

療養中。前を向きたいのに苦しい…そんなときの心の持ち方は。
それは病に反発して心を積極的にすることです。

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コメント

No title

持病があっても、身体に障害があっても、
気持ちが前向きで(心が積極的)、
食事、睡眠など規則正しい生活をしていれば、
「元気」であり、「健康」だと思っています。





病は気からではありますが

こんにちわ。
いつも興味深く、こちらのブログを拝見しております。
男女の生物学とも言える膨大な記事の数々、大変面白いです。
倫理学、人間学、それから哲学…現代社会への真っ直ぐな切り口が素敵です。
ともすれば斜に構えるところが多いこの手の話ですが、沖川さんの太く真剣な人間性が素晴らしいです。

さて、女性の私には、今回のこの記事に並ぶ言葉については、確かにとても強い反発があります。
この件に関しては、精神的に一定以上の気力がある人、という前提を加えていただきたいと思いました。
「元気」…他人からのその言葉に負けて死に追いやられた人のことを、死に追いやった人は本当には理解しません。
瀕死の人間に必要なのは、間違いなく寄り添いです。
女性の専売特許です。
男性の理論とは戦わざるを得ません。
誰彼構わず言って良い言葉ではないはずです。
脆弱な人間を許してあげて、とは思いませんが、救うための許しという名の施しは必要です。
手当て、と言うべきでしょうか…。
「恋愛日記」の「恋愛」の部分を超えた、人の生死に関わりかねない言葉が、少し乱暴に感じました。
こちらの読者の方々の中には、まさに瀕死の方もいらっしゃるはずなのです。
過剰反応かもしれませんが、どうしても気になってしまって…。

そこで、甘やかしと守りの区別について、沖川さんの持論をお聞きしたいな、と思いました。
また、女性の守りと男性の守りの違いの見解も、よかったら合わせて是非。

自己受容

悩んでいた時に、ある言葉に出会いました。

自己受容と自己肯定の違いです。

前向きがよい、積極的がよい、今の私は出来てる!自分の力で進んでる!それは自己肯定となります。元気があり苦しみが少しずつ剥がれてきていたら良いかと思います。

自己受容とは、前を向きたいがその元気も気力もない自分を、そのまま受け入れることです。
今は出来ないけど、ま、いいや。
自分に対して、あなたはとても疲れているの、辛い経験をしたよ。だから無理に前を向かなくてよいですよ。
そのうち嫌でも忘れる日がくるよ。
そのように、自分を自分で認め受け入れることが何よりも大切。
私は自己受容により再生しました。
苦しくて孤独で、未来がなく、恋愛もない。
でも希望は捨てませんでした。

ネットや本、占いは、いつか自分から離れる必要があると思います。
そこは全て他者の考えであり言葉であり経験だからです。
いつかは離れ、自分で決意、決断することが大切だと思います。

他者の考えや言葉は参考にはしても良いが、最後は自分の意思で生きるべきではないでしょうか。

失恋による うつ

失恋し、病みました。
うつです。 そして、彼にすがり助けを求めましたが。。。
心配してくれ、そばにいなかったことを、謝罪されますが、すでに新しい彼女がいて、、、
心配して、そばにいなかったことを後悔しているくせに、戻ってこない、結婚しようと言ってこない。
私が男なら、別れません。
彼が理解できないです。

記事にしていただきありがとうございました。
手術も終わり、今はまだ入院している最中です。
今はまず体が元気になるまでしっかりと怪我と向き合っていきたいと思います。
2度目の手術でかなり切っているのでその傷跡を見て情けないと言う人ではなく、傷跡を含めて好きになっていただける方と出会えたらなぁ…と思います。
3ヶ月前に別れた彼からはたまに何気ないLINEが来ますが落ち込んだ気持ちも少しずつ落ち着いてきました。
先生が書いた記事やコメントしてくださった方々の言葉を何度も読み返してしっかりと向き合いたいと思います。
ありがとうございました。

同類ですよ

みぃたろさん。お怪我だったのですね。
わたしももう18年前になりますが、事故で一年間に3度の手術をしました。
右膝外果高原骨折、前十字靭帯損傷、内側側副靭帯損傷、半月板損傷、
軟骨損傷という傷病名がつき、ひどい傷跡。でも座っている時は
まともに歩けていないことを忘れています。リハビリをサボると、
本当に歩けなくなるので気をつけていますが、
キュロットスカートも平気ではいたりしているし、気持ちは元気です。
男性にも、女性にも傷跡を嫌がられたことはありません。
私の妹などは、3歳の時に肩から胸にかけて熱湯をかぶってしまいましたが、
(洋服の上からだったので熱さで掻きむしりものすごい傷跡)
若い頃は男を取り替えひっ替えだったし、結婚も一度しました。
性格がきついのと、本人の心変わり早いので長続きはしないようでしたが、
傷跡で男性が嫌がって逃げ出したという話は聞いていません。
どうか少しずつでも、前を向き、未来に明るい希望を持つことができまように。
きっとすべてを受け止めてくれる素敵な男性と出会えますよ。

No title

imo さんへ。
女性らしい聡明なご指摘、ありがとうございました。
女性には優しい言葉、心を癒やす(手当)という言葉も必要ですね。弱気女性をどう助けるか、今後の男性の課題ですね。そのために、このシリーズが終わったら、弱気女性をどう助けるか?のテーマに沿った記事を展開していこうと思っています。
女性が本当に求めているのは何か?
自立か誰かに支えてほしいのか。
それにまつわる、いろいろな葛藤をテーマにしていきたいと思います。
今の時代は女性にとって恐怖の時代かもしれません。
不安・心配・恐怖の三重苦の時代。
この時代に、どういう心構えで生きていけばいいか、どうすれば幸せになれるのか?また皆さんと意見交換しながら議論を深めていきたいと思います。

No title

信者さんへ。
いつも勇気をもらえる温かい言葉。ありがとうございます。

momo torako さんへ。
他者の考えや言葉は参考にはしても良いが、最後は自分の意思で生きるべきではないでしょうか。 私もそうしています。他者の考えや言葉は自分に合ったものを参考にする。このブログもそうです。自分に合ったものを参考にしてください。そして最後は自分の意志で決めることです。自分というものを持つ。これが人生ですから。

みぃたろさんへ。
早く元気になってください。

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