30万円の家賃と子供の私立の学費が払えない。
現状を聞いた私は、まず彼女のパニックを抑えることにした。
パニック症候群。
これが彼女の現状である。
彼とのデートを優先して仕事を減らした。
それによって売り上げがどんどん落ち、会社が倒産寸前になった。
途中でデートを優先するのを辞めればよかったものの、人が求める欲求不満はそう簡単に辞められるものではない。火がついた欲求不満、命の炎を灯す欲求不満は神以外辞めることができない。神は欲求不満を持たないからだ。だが、人間は違う。人間は欲求不満を中心に持っている感情の生き物。彼女は己の感情に従った。それは女の喜びだ。女は好きな人が現れると感情の赴くままに全面的にそれに従う。力のある女性ほど全面的に従う。それを仕事に生かせば成功を納めるが、恋愛に生かすと仕事がダメになる。彼女は力のある女性、恋愛に全力投球したお陰で仕事がダメになった。
その反動が来た。
彼とのデートを優先して仕事を減らしたことで仕事がダメになったという反動が。それによって彼女は酷く落ち込み、パニックとなった。
私の仕事は彼女のパニックを抑えること。
女性のパニックの抑え方は、まずは話を聞いてあげること。
我慢強く、根気よく、最初から最後まで丁寧に話を聞いてあげること。
途中から口を挟むのは、より話を深くより進化させるための言葉のみを使うこと。
彼女の一連の話は1時間半に及んだ。女性は余すことなくこと細かく喋る性格を持っているので、忍耐強く私はそれに付き合った。ことが重大なのでいつもより話をもらすまいと聞いた。
一連の話を聞いて、彼女はひどく脅えているように見えた。
そこにいるのは強い女経営者ではない。
ひどく脅えた弱い女がいるだけである。
今後の不安と恐怖に脅えている女。
どうしょう・・・対策を立てられない女。
そして恋を辞めようとしない女。
頭がごちゃごちゃになりパニック寸前である。
パニック症候群になる前に私は次の手法を取った。
私が話を長く聞いたせいか、彼女は少し落ち着きを取り戻した。
ここからである私の真価を発揮するのは。
一般や第三者の意見なら、
彼女がやったことは非難されるだろう。
「男に夢中になってバカじゃないの」と彼女を責めるのが中心になると思う。親であろうが、友人であろうが、大学教授であろうが、弁護士であろうが、裁判官であろうが、政治家であろうが、経営者であろうが、一般大衆からエリート層まで、社会の常識では彼女がやったことは、なんて非常識でなんて愚かなことだと非難されるだろう。
私もそういう部分もあるが、私が非難するのは話をより深く聞き出すために使っている手法で、上の人たちとの考え方とは違う。彼らは非難して潰すが、私は再起の手法を取る。
再起の手法として。
まあ、いいじゃないか。
女になって良かったね。
という。
このくらいやらないと女がすたるよ。
という。
女の部分をとことんやったね、おめでとう。
という。
これだけとことんやれば、しばらく恋愛はいいね。
という。
大丈夫、相手は待っているから。
という。
男は一度好きになったら死ぬまで持ち続けるものだよ、君が再起すれば。
という。
そう、再起すれば男は待っているものだ。彼女の再起を待っているといっていいだろう。どんなにあくどい悪い男も、どんな誠実でいい男も、女の再起を待っている。
彼女はやり手の女性経営者。
再起できるだけの力はある。
それが彼女の潜在能力。
私は彼女の潜在能力を引き出すのに専念した。
年収200万円の人は200万円、500万円の人は500万円、1000万円の人は1000万円の潜在能力がある。
人の対価は今持っている能力によって支払われる。
彼女はすでに年収2000万円の能力を持っている。
この能力は色あせたりしない。
恋愛ごときで色あせるわけがない。
きっかけさえあれば、いつでも年収2000万円は取り戻せる。
そのやり方を彼女自身すでに知っているはずだ。
それを私は引き出す。
その後の話し合いは、彼女のネガティブを外し、彼女の潜在意識の能力を引き出すことだけに集中して話し合った。
その結果、彼女にやる気が見え始めた。
私には、人を喜ばせる力があること、
顧客に夢と希望を与える才能があること、
オレ様で横柄で気難しい社長さん相手に納得してもらえる説得術と営業力があること、
私の講演にたくさんの人々が参加してくれること、
私は人を喜ばせ人を集める力があること、
私には、たくさんのアイデアやプランがあること、
彼女はみるみる蘇り生気を取り戻していった。
もともと潜在能力の高い人。
ここまで来れば、もう大丈夫だろう。
安心して、鑑定を終わることにした。
最後に、経済状態が元に戻ったら、彼とうまくいく方法を教えると約束して終わった。
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愚かだとも、非常識だとも思いません。
「恋は女の命」生きる喜び。心身共に崩壊したら、
再起すればいいだけの事。たぶん彼女はお若いのでしょうね。
人間の女も動物ならば、ホルモンバランスの影響でしょうか。
一途に男を追い求める時期があるような気がします。
結婚相手を探す、繁殖適齢期はもちろん、
もう一つは、更年期障害に悩まされたりする女が終わる時期です。
さあ、すべて終わってごらんなさいよ。女性ホルモンなんてものが
枯れ果ててしまえば、あれはなんだったんだろうと思うほど、
アホくさくて、誰が身を滅ぼすほど、男に夢中になるもんかってやつですよ。
恋に狂った女は、恋をしない女よりもずっと幸せです。