「これからの時代は女性も自立するべき」そういった社会全体の風潮で娘を大学や大学院に入れる。今の時代は男性だけではあてにできない。結婚しても夫に何かあったら家計を支えるのは妻の役目となる。夫の病気や怪我、あるいは最悪の離婚に備えて、今から準備して置くべき。そのために大学へ行き、さらに専門性を高めるために大学院に行く。そして男性と同じ土壌で社会人としての6スタートを切る。
ところが、大学教育を受ける男女の比率は同じだとしても、社会の進出は同じではない。女性が選ぶ職業は事務系、教育系、美容系、アパレル系、看護や福祉系などの女性らしい仕事に就くことが多い。大学院で修士や博士の学位を取っても、その学位を生かす専門職に就くのは全体の50%とも言われている。多大なお金と多大な時間かけてやっと取れた学位や資格でも、半数は宝の持ち腐れとなっている。また専門職に就いても3年で3割は辞めてしまうという統計もある。
そこで生じるギャップ。
そのギャップを「成功へのギャップ」と私は呼んでいる。
つまり女性は成功したくないのだ。成功することにギャップを感じるのだ。
成功するためには髪を振り乱して泥臭く頑張らなくてはいけない。
朝から晩まで汗水垂らして働き、睡眠時間を削って、健康も度外視して、女を捨てて働かなくてはいけない。女は嫌なのだ、女を捨てることを。基本的に女は美容と健康に良くないことに従事する職業を望まない。美容と健康を維持する仕事に就こうとする。髪を振り乱して泥臭く働く仕事には就こうとしない。
髪を振り乱して泥臭く働く仕事は男性に任せて、女性はその補佐役に回ることが多い。仕事の責任者は男性に据えて、その補佐役に回る。営業なら営業事務。研究職なら助手。会社経営なら秘書などの補佐役に回る。NO1よりせめてNO2に留まることに専念する。責任を取らない2番目にいるのが居心地も良く、そこがベストポジションとなる。そのポジションなら美容と健康にもいい。女性らしくおしゃれをして、街を歩いても綺麗に見られる。綺麗を損なう泥臭い仕事には就きたくもない。泥臭い仕事は綺麗になれないから女性の本能からして避けることが多い。
自立とは泥臭いもの。
成功とは泥臭いもの。
自立と成功は女らしさを奪う。
だから、自立も成功もしたくない。
成功へのギャップはまだまだ続く。
女性らしさを損なう自立と成功はしたくない。
だが、社会全体の風潮には恐怖を抱く。
今の男性はあてにできない。女性も自立するべき。女性が社会にもっと進出して、社会で光り輝くべき。こういった風潮に恐怖を抱く。
「男は外で働き、女は家庭を守る」という昔の形態が壊れた今、女性たちは恐怖に脅えている。本来の女性は、女は他人の付属物で、結婚という幸せで死ぬまで保護され、支えられ、勇気づけられて生きるものだと教えこまれてきた。それが今は自立しろ、成功しろという。このギャップについていけないままおとなになった。そこに弊害とギャップがある。
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鉄の女になった人。咥え煙草で歩きまわるもへっちゃら。
主婦でも、子供をチャイルドシートに乗せて
くわえ煙草で煙をふかしながら運転できちゃう人。
これができてしまったら、もう男に守られなくても
いいわと、宣言しているみたいですね。