私も最初はそのつもりだった。
ネガティブを否定してポジティブを肯定する方法で鑑定をしていた。
だが、来る日も来る日もネガティブな感情をお客さんは持ってくる。前回ポジティブな感情を取り戻してスッキリして帰ったはずなのに、数日経てばまた元のネガティブ感情になってしまう。そしてまた前向きになるようなお話をして心を落ち着かせる、これの繰り返しだ。今日も私の仕事は、不安や怒り、悲しみを最小限にすることである。「ネガティブな感情は突き放してネガティブな感情を退治する」これが私の仕事だと思っていたが、これだけではうまくいかないなと最近思うようになった。
なぜうまくいかないか。
それは一時的なものだからだ。
心の病は慢性的な病、心の闇は慢性的な闇だからだ。
私の鑑定を受けて、一時期は闇から解放されてスッキリしたとしても、明日になればまた不安な闇が覆い被さってしまう。これから先は、お客さんが情緒不安定に対して、もっと現実的なアプローチが必要となる。たとえ悲しみや、不安や、怒りの只中にあっても、うまく機能することを学ぶことである。
不安や、怒りの中にあっても、うまく機能する現実的なアプローチを学ぶとは?
そこから先は私の考えだが、私は、ネガティブ感情を受け入れることにした。
ネガティブ感情は仲間を、味方を、欲しがっている。
ネガティブ感情は突き放されることを恐れている。
誰もわたしの話を聞いてくれない。
こんなネガティブな話は誰も受け入れてくれない。
変人扱いされて、頭がおかしいと思われてしまうだけ。
そうなるとどうなる?
突き放されたネガティブ感情はひねくれて悪化の道をたどる。
ネガティブ感情は同情を求め味方を求めている。
否定より肯定を求めている。
なのに・・・誰も分かってくれない。
それが、最近分かってきた。いや以前から分かっていたが、いま明確になった。
つまり、ネガティブからポジティブに持っていくためには、ネガティブ感情を否定するより肯定して受け入れて、そこからポジティブな感情を取り戻すように機能させなければならない。ネガティブなしではポジティブにならない。悪い見本があっていい見本があるように。ピンチのあとにはチャンスあり、失敗のあとには成功あり、ネガティブとポジティブは表裏一体となって機能させなければならない。
言うなれば、私も悲観論者だった。
私にもネガティブ感情とポジティブ感情が同居している。
自分にも「私は負け犬だ」「生きる価値がない」と破壊的な考えを持つこともある。その考えに対して、私は反駁(はんぱく)することを覚えた。あのネガティブな時代が、あの生き地獄の時代が、もう二度とあの時代に戻りたくないという考えの方が勝るようになり、ネガティブ感情を退治することができるようになった。
つまりネガティブ感情とは反面教師だ。
ネガティブは、背後に潜んでいて、何かにつまづけばいつでも襲いかかるようになっている。それを阻止するのは反面教師的な考えだ。だれがあの時代に戻るか!この気持ちだけで、いまはネガティブ感情を機能的に抑えることができている。
自分なりの機能を持つこと。
私も、この機能を持つまで随分時間がかかった。
なぜなら、ネガティブ感情を受け入れなかったからだ。
ネガティブ感情は悪いことと捉えて、誰とも相談しなかった。
だから、自分自身も受け入れることができなかった。
ネガティブの裏にはポジティブがあるのに、ずっとそれを見逃していた。
なぜ見逃したのか?それはネガティブを受け入れなかったからだ。
だから、私は自分のネガティブを受け入れことにした。
こいつをいい子いい子にして、ポジティブな感情に変化させるために受け入れることにした。悪い見本の反面教師として受け入れることにした。
そして、皆さんのネガティブ感情も受け入れることにした。
人に言えないネガティブな話があなたにはたくさんあるだろう。
それを私は受け入れる。
そこから、どうやってポジティブに転換するのか?
一度、じっくり話し合おう。
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- 恋愛時間、仕事時間、自由時間、自分の時間を欲しがる男性。
- 人生の苦しみは、この苦しみが永遠に続くと思っているから。
- ネガティブを突き放すのではなくネガティブな感情と付き合う。
- 共稼ぎで家事をまったくやらない夫。男女平等の意識がまったくわかっていない。
- 仕事もせず、お金もなく、愛だけで生きていけるだろうか。
数え切れない程あると思います。
同じ境遇の人と寄り添う事、他の誰かの力がなければ、
生きて行く手段がないネガティブもたくさん存在します。
コロナ禍でネガティブのどん底に沈み込むことも多いですが、
誰もが一日も早く、少しでも希望の光が見えてくることを願います。