最初の半年間は順調だった。
二人は結婚を前提に付き合っているので、このまま順調に行けば結婚する予定だった。
ところが、半年を経過したあたりから彼の様子がおかしくなった。
彼の仕事が忙しくなったのである。
人員不足で仕事が回らない。土・日も出勤しているが、それでも仕事が追いつかない。上司からは生産性を上げろと焚きつかれ、部下からはこの体制では仕事ができないと文句を言われ、上司と部下の板挟みにあって、彼は疲労困憊となった。そして、「仕事がうまくいっていない…もう疲れた」というメッセージを最後に音信不通となった。
こいった流れはどこでもある。
社会で働いた経験のある人は誰でも仕事が忙しくなることは経験していること。男女問わず、誰でも経験していることである。仕事が忙しくなれば疲労困憊となる。仕事が忙しくなれば、土・日も出勤する。管理職ともなれば、上司と部下の板挟みにも合う。こんなことは、日本、いや世界中で、どこでも起きている。
仕事が忙しくなり、仕事がうまくいかなくなり、疲労困憊で疲れることはどこでも起きている。なのに、仕事が忙しいことを理由に、相手に嫌な思いをさせるのは間違っている。仕事が忙しいとことを理由で音信不通にする、そこには正当な理由など「ない」のです。
仕事が忙しいのを理由に、相手に嫌な思いをさせる音信不通にするのは、「基本が出来ていない」といっても、過言ではない。
基本を持っている男はそういうことをしません。
彼女は大切です。将来約束した大切な彼女を、まさか?こんな理由で音信不通にすることはしません。自分にとって生涯でいちばん大切な彼女。彼女と結婚して暖かい家庭を作るという希望がある以上、絶対にそういうことはしないはずです。
結婚することによって、男は基本ができる。
家に帰れば奥さんの暖かい手料理、子供たちの無邪気な笑顔。これがあるから男は基本が持てるようになる。仕事がどんなに忙しくても、どんなに辛くても、家に帰れば癒される。家族の癒しによって、男はこの家庭を守るために、一生懸命に働く。そして、この頑張りが、家族を守る基本となって、さらに男たちに自信をつけさせ、勇気と力を与えてくれる。これが男の基本。
彼も昔はそうだった。
結婚して家族がいた。ところがわけあって離婚した。離婚して一人の生活が10年続いた。独身が10年も続ければ、基本を忘れてしまう。自由は手に入るが、自分以外の誰かを守ってやろうという気持ちはなくなる。。独身生活が長く続くと基本を失ってしまっているので、ちょっと仕事が忙しくなるとすぐにへこたれてしまう。さらに、疲れて家に帰っても、癒してくれる家族はいない。寂しくて、孤独に潰されて、さらに疲れが溜まってくる。今の彼はそんな状態です。
その点、彼女は基本を持っている。
離婚はしましたが、子供を彼女の力で育てている。家に帰れば子供がいる。子供たちの笑顔、子供たちの寝姿を見て、この子たちは自分が守らなければいけないという気持ちになる。仕事が忙しいときもある。仕事がしんどいときもある。でも、この子たちの顔を見れば、そうはいってられない。辛くてもしんどくても、頑張らなければいけない。その頑張りが彼女を強くしている。
同じバツイチ同士でも。
彼女は基本があり、彼氏は基本がない。
彼と連絡がとれなくなり音信不通となって悩んでいる女性に、あなたは基本があるから大丈夫。彼は基本がないから、音信不通にして逃げているだけ。だから、そんなことで悩む必要ない。あなたの方が人として上なのだから、悩む必要はないと告げる。
すると、彼女の悩みはストンと落ちた。
そうか、彼は基本がないんだわ。
だから、逃げるのね。
彼がなんでそんなことをするのか理解できた。
わたしは基本のない逃げる男は必要ないわ。
わたしは子供を守るためにも、基本のない男とは付き合えない。
だから、この男は「さようなら」でいいわ。
あなたは基本を持っている。
であるならば、彼に基本を教えたら。
そんなことを私が言うものだから、彼女の頭は混乱した。
え?終わりじゃないんだ。
この話は次回に続く。
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