わたしは好きな人に尽くす性格。好きでもない人には尽くさないが、好きな人にはとことん尽くす。この性格が仇となった。彼は私の尽くしに重さを感じて、「ウザイ・しつこい」が彼の口癖となった。
わたしはどんな酷い言葉を浴びせられても、尽くすことをやめなかった。でも、傷ついた。彼の罵声ともいえる暴言にかなり傷ついた。彼は口が悪い。彼は、わたしを傷つける天才。よくもまあ、次から次へとわたしを恐怖のどん底に陥れる言葉が出てくるものだと・・・半ばあきれかえ、途中から怒りさえ感じるようになった。
肉体的な暴力はないが、精神的な言葉の暴力(モラハラ)が激しい。彼の言葉の暴力でわたしが傷ついていると、彼はそれを察したのか「ゴメン・・言い過ぎた」とときどき謝ってくれる。このときどき謝ってくれる彼にまた愛情を感じて、さらにさらに尽くしてしまう。わたしって懲りないね。
100回いたぶられて1回の優しい言葉を待っているわたし。好きな男に尽くす女のサガが全開の丸出し。わたしって懲りない女ね。
だが、ストレスは増殖する。5年もこんなことを続けてわたしの心はとうとう悲鳴を上げた。「もう限界・・・」
わたしは彼に見返りを求めていた。彼に尽くせば、わたしを幸せにしてくれるという見返りを求めていた。もちろん彼はまだ若い。今すぐ幸せにしてくれることは望んでいない。今はダメでも、彼が成長して大人になればわたしを幸せにしてくれると信じていた。
わたしが彼を好きなったのは、わたしの直観。好みだけではない、彼は何かを持ってくれる男。彼には才能がある。苦労は今のうち。わたしが我慢して尽くして差し上げれば、彼はわたしはいずれ幸せにしてくれる男だと、わたしの直観が動いたから好きになった。
だが、わたしの直観は外れたみたい。
わたしに限界がきてしまった。
もう・・・だめ。
どうやら、わたしの直観はお門違いだったようだ。訪問するべき人を間違えた。選び方を間違えた。彼はわたしが想像していた人とは違った。現在の彼は、単なる餓鬼、単なるオレ様で、単なるモラハラ男で、将来性のない!どうしょうもないくそガキに過ぎない。
限界にきた女性は、反転して今までのうっぷんを晴らすように彼の悪口をいう。今の彼は、彼女がうっぷんを晴らすような悪ガキかもしれない。彼は将来性のある才能豊かな男性ではない。限界に達した女性が感じたままの評価の男性にしか過ぎない。
将来性のない悪ガキの理由はいろいろある。その中でいちばん酷いのは思いやりのなさと無責任なところ。彼女は思いやりでもって尽くしているが、彼は彼女の思いやりを逆に利用して罵声を浴びせてののしっている。これは単なる男の甘えではなく、彼自身の人間性の問題である。
彼の人間性は豊かではない。成長もできないし、出世も見込めない。このままでは幸せになれない。彼女はそのことにやっと気づき、今までの苦労が疲労困憊となり限界に達した。
もう彼に尽くさない。
彼には一切連絡もしない。
彼とは二度と会わない。
彼女はそう決めて、彼を放置することにした。
彼も3ヶ月は動かなかった。
ウザイ女がいなくなってせいせいしたのだろう。(これは彼の心の中の評価)しばらく自由に遊べる。好きなことやって、他の女の子と遊んで、好きなゲームをたくさんやって、自由に気ままに暮らせる。
しばらくはそれでよかった。
だが・・・何かが足りない。
自分に愛情を注いでくれる女がいない。それで欲しくなった、この愛情を。またいつものように自分のそばにおいて、彼女に甘えることを望むようになった。彼は自由を得たけど、なにか足りない、大切なものを失った生活にだんだんと嫌気がさしていた。
彼は4ヶ月後に動いた。
男の連絡は意味不明なものが多い。
何事もなかったように「なにしている?元気?」と、わけのわからない連絡をしてくる。今までの非礼を詫びる文章は一言もない。これが男の連絡方法。
意味不明な彼の連絡に彼女は無視する。
今までだったら、{待ってたわ♥}とすぐに飛びついたが、今回は違う。徹底期に無視する。無言を貫き無視する。返信などしない。いままでさんざんやられた音信不通を、今度が彼女から彼にお見舞いする。
今までだったら・・・すぐに返事があったのに。彼女の態度に彼は一抹の不安を覚える。「どうせ、またこちらから連絡すれば、返事があるだろう、気にしない気にしない」と彼はタカをくくる。彼女はオレに惚れているから、こちらが求めればすぐに来てくれるさ。
だが、来ない。
何回送っても来ない。
さすがの彼も、恐怖を感じた。
失う恐怖を本気で感じた。
そして思い出す。
5年間彼女がやってくれたことを走馬燈のように思い出す。オレがあんなに冷たくしても彼女はオレに尽くしてくれた。数々の場面、数々の想い出を思い出す。
だが、彼女は無視。
徹底的に冷たくしている。
そこから先、どうなったか?
大逆転を起こす。
6ヶ月後、彼はようやく彼女と連絡が取れるようになった。そこから先は彼の思惑通りにはいかない。彼を彼女に気を遣っている。復活してからは、彼の方が彼女に尽くすようになった。今は彼の方が彼女に対して思いやりがある。
ちょっとでも彼は手を抜こうものなら、彼女はいつだって別れる覚悟ができている。彼女は限界に達して、別れることはちっとも怖くないことを覚えた。失う覚悟をもった女は強い。一方で彼は失う怖さを覚えた。これによって逆転現象が起き、彼が彼女の僕となった。
今の彼は彼女に気を遣い、思いやりを持って接している。やっと彼は子供から大人になった。それによって彼はさらに成長するだろう。自信のある才能ある男へと。
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